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殉死的類焼

殉死的類焼

第8章

殉死的類焼

漱石と競馬をめぐる一考察 横浜〜上野〜ロンドン

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 なぜ明治の馬券競馬は挫折したのであろうか。

 

 当初の計画では、横浜の根岸競馬場のような近代的で高級競馬場を作ることで競馬場の乱立を防ぎ、上流階級や外国人の社交の場とするつもりであった。

 この点に関しては、競馬政策を推し進めた国会議員・加納子爵の貴族院本会議での熱弁に頼るのがよさそうだ。この中で子爵は、当初の競馬界設立構想とはまったく違った競馬政策が運用された結果、歴史ある横浜競馬会まで道連れにして競馬界が壊滅したとして、政府の責任を厳しく追及している。興味深い内容なので、長文であるが引用する。

「其の主たる原因は

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