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鬼脚

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第3章

鬼脚

稀代のオールラウンダー アグネスデジタル

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 ユニコーンSからひと月後、今度は武蔵野S(東京ダート1600m)で古馬に初挑戦し、サンフォードシチー(のちにJCダート2着)の2着に好走する。

「次走はどうするか」

 陣営は決めかねていた。ジャパンカップダート(東京ダート2100m)にするか、マイルチャンピオンシップ(京都芝1600m)にするか。ジャパンカップダートは距離に懸念があり、マイルチャンピオンシップはまだ実績を残せていない芝に不安がある。

 白井はジャパンカップダートを重視していたが、馬主の渡辺は迷っていた。意見を求められた的場は、「芝は問題ない。距離的に2100mのダートは少し長いのではないか」との考えを示し、陣営は最終的にマイルチャンピオンシップに向かうことを決めた。
 芝は4戦未勝利で、2着すらないことを踏まえると無謀な選択に思えるが、結果的にはこれが大成功となる。

 叩き3戦目ということもありアグネスデジタルの調子は良かったが、芝での実績不足が敬遠されたのか、人気は18頭中13番人気。単勝オッズは55.7倍を示していた。
 皐月賞2着のダイタクリーヴァ、1200mからマイルで安定した走りを見せるブラックホークが上位人気に推されていたが、各馬の実力は拮抗しており中心馬不在の混戦模様だった。

 レースはヤマカツスズランがハイペースで飛ばす展開になり、いつもは好位置を取れるアグネスデジタルが後方の位置取りになってしまう。これは的場にとっても誤算だったが、すぐに切り替えて後方からの競馬に徹した。



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