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必然の復活劇

必然の復活劇

第6章

必然の復活劇

稀代のオールラウンダー アグネスデジタル

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 2003年5月、名古屋競馬場。かきつばた記念(交流G3 ダート1400m)に出走するアグネスデジタルは、久しぶりにファンの前に姿を現した。エイシンプレストンに敗れたクイーンエリザベス2世カップ以来、約1年ぶりのレースだ。当初はもっと早く復帰する予定だったが、連戦や海外遠征の疲労もあり、休養が長引いてしまった。

 レースは、長期休養明けに加えて斤量59キロという条件が影響したのか、最後に脚が上がり4着に敗れた。 しかし、白井も四位も笑顔だった。次は良くなる。その確信があったからだ。

 復帰2戦目の安田記念は、四位が望んだ内枠、3番ゲートが当たった。1年間の長期休養、その間に台頭してきた新勢力、そして王道とはいえない臨戦過程。それらが相まって、4番人気という微妙な支持になった。

 1番人気は後藤浩輝騎乗で重賞連勝中のローエングリン、2番人気は京王杯スプリングカップを勝ってきたテレグノシス、3番人気は前年の宝塚記念の優勝馬で、安田記念2着の実績もあるダンツフレーム。しかし、いずれも圧倒的なマイル実績があるわけではなく、混戦模様という前評判が多数を占めた。

 レースは、ミデオンビットがハイペースでひっぱる展開になった。1番人気のローエングリンは2番手につけて積極的なレース運びをした。鞍上の後藤は前年の安田記念でも、先行策からアドマイヤコジーンを優勝に導いている。勝算は十分にあった。

 アグネスデジタルと四位は、中団の内でじっと構え、虎視眈々と勝機を窺っていた。



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