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記録が語る有馬記念 ファンの支持編

記録が語る有馬記念 ファンの支持編

第13章

記録が語る有馬記念 ファンの支持編

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■ファン投票得票数

1:オグリキャップ 197,682票(1989年5着)
2:ホウヨウボーイ 185,747票(1981年2着)
3:タマモクロス 183,473票(1988年2着)
4:ナリタブライアン 178,471票(1994年1着)
5:トウカイテイオー 177,926票(1992年11着)

 ファン投票による競馬のオールスター戦を提唱した有馬理事長が生きておられたら、このオグリキャップの得票数を見て、どんな感想を述べたことだろう。この年、オグリキャップはファンの期待には応えられなかったが、翌年21歳の天才ジョッキーを背に、17万人を超す大観衆の前で見事雪辱を果たしたのであった。

 2位にランクインしたホウヨウボーイがこの得票数を獲得した1981年は、前年に続く連覇に多くの期待がかかっていたが、同じ二本柳厩舎のステイプルメイト、アンバーシャダイの前に惜しくも2着に敗れている。

178,471票を獲得し、レースでも優勝した1994年のナリタブライアン 写真:日刊スポーツ/アフロ

■最高単勝支持率

1:ハクチカラ 76.1%(1957年1着)
2:ディープインパクト 70.1%(2006年1着)
3:シンザン 69.1%(1965年1着)
4:シンボリルドルフ 65.2%(1985年1着)
5:ディープインパクト 62.6%(2005年2着)

■最低単勝支持率の優勝馬

1:ダイユウサク 0.6% 14番人気(1991年)
2:マツリダゴッホ 1.5% 9番人気(2007年)
3:メジロパーマー 1.6% 15番人気(1992年)
4:ストロングエイト 1.8% 10番人気(1973年)
5:メジロデュレン 3.1% 10番人気(1987年)

 ハクチカラの1957年は記録にもある通り単勝と複勝がともに100円戻しという、史上唯一のレースであった。シンザン、シンボリルドルフも納得だが、ディープインパクトの2回ランクインもさすがという他はない。

 逆に最低支持率の5頭は、いずれもクセモノぞろいという顔ぶれであるが、どのレースも人気が一部の馬に偏るなど、荒れる結果となったのには、それなりの原因がある。

 ダイユウサクの時は菊花賞、天皇賞を勝ったメジロマックイーンに人気がかぶり、マツリダゴッホの時も3歳二冠、天皇賞春秋連覇のメイショウサムソンやウオッカなどの有力馬が多く、メジロパーマーの時は無敗の二冠馬でジャパンCを勝ったばかりのトウカイテイオーが、ストロングエイトの時はハイセイコーという人気者がいたし、メジロデュレンにいたっては、3番人気ダービー馬メリーナイスがスタート直後に落馬、1番人気の二冠馬サクラスターオーが故障で競走中止というアクシデントが起こっている。しかし、その勝利は決して彼らに実力がともなわないフロック勝ちであるとも言い切れないのである。

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