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記録が語る有馬記念 最多勝利編

記録が語る有馬記念 最多勝利編

第9章

記録が語る有馬記念 最多勝利編

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■最多勝利騎手

岡部幸雄 3勝
シンボリルドルフ(1984、1985年)、オグリキャップ(1988年)

田原成貴 3勝
リードホーユー(1983年)、トウカイテイオー(1993年)、マヤノトップガン(1995年)

オリビエ・ペリエ 3勝
シンボリクリスエス(2002、2003年)、ゼンノロブロイ(2004年)

池添謙一 3勝
ドリームジャーニー(2009年)、オルフェーヴル(2011、2013年)

 騎手の成績を見ると、岡部幸雄騎手は22回騎乗して、3勝、2着1回、3着1回、4着2回とやはり安定している。世界の名手オリビエ・ペリエ騎手もわずか9回の騎乗で、3勝、2着1回、3着1回、5着1回、着外3回と抜群の成績を残している。田原成貴騎手は10回騎乗して3勝、4着1回、5着1回、着外5回とこれも素晴らしい成績を残していて、調教師になってからの活躍も期待されただけに、不祥事での廃業は惜しまれる。この中では唯一のJRA所属現役ジョッキーの池添謙一騎手は3勝、4着2回、着外3回だから、今後さらに勝ち星を重ねる可能性が大いに残されている。

 これに続く2勝は全部で9名、保田隆芳、高松三太、野平祐二、加賀武見、大崎昭一、増沢末夫、的場均と懐かしい名前が並び、残るは現役の武豊と蛯名正義の同期ベテランジョッキー二人が名を連ねる。

■最多勝利調教師

池江泰寿 4勝
ドリームジャーニー(2009年)、オルフェーヴル(2011、2013年)、サトノダイヤモンド(2016年)

 近年の池江泰寿調教師の活躍は全く素晴らしい。すでに1987年のメジロデュレンと2006年のディープインパクトで2勝した父 池江泰郎調教師をしのぐ成績で、現在48歳という年齢からも、さらなる活躍が期待される。

池添謙一騎手の記録にも池江泰寿調教師の記録にも貢献している2009年のドリームジャーニー(撮影:下野雄規)

■最多勝利馬主

シンボリ牧場 4勝
シンボリルドルフ(1984、1985年)、シンボリクリスエス(2002、2003年)

サンデーレーシング 4勝
ドリームジャーニー(2009年)、オルフェーヴル(2011、2013年)、ジェンティルドンナ(2014年)

 シンボリ牧場については、スピードシンボリとシンボリルドルフの項ですでに書いたので、多くを語らないが、同牧場オーナーの和田共弘氏個人名義で登録されていたスピードシンボリ(1969、1970年)の2勝を加えると6勝で単独1位となることを記しておこう。

■最多勝利生産者

社台ファーム 6勝
アンバーシャダイ(1981年)、ダイナガリバー(1986年)、マンハッタンカフェ(2001年)、ハーツクライ(2005年)、ダイワスカーレット(2008年)、ヴィクトワールピサ(2010年)

シンボリ牧場 4勝
スピードシンボリ(1969、1970年)、シンボリルドルフ(1984、1985年)

 ここでもシンボリ牧場の現オーナー和田孝弘氏個人名義のシンボリクリスエス(2002、2003年)の2勝を加えると6勝で1位タイとなる。

 社台ファームの先代吉田善哉オーナーは、シンボリ牧場の先代和田共弘オーナーと並び称される、わが国の競馬界に最も貢献したホースマンであろう。先進的で、国際的な視野から、古くはガーサント、さらにノーザンテースト、リアルシャダイ、トニービン、そしてサンデーサイレンスと彼が導入した多くの種牡馬が日本のサラブレッドのレベルを大きく引き上げた功績は計り知れない。

■最多勝利種牡馬

サンデーサイレンス 5勝
マンハッタンカフェ(2001年)、ゼンノロブロイ(2004年)、ハーツクライ(2005年)、ディープインパクト(2006年)、マツリダゴッホ(2007年)

 これまでの日本のサラブレッド生産の歴史上、種牡馬として最高の成績を残したサンデーサイレンスのことは、書き出したらきりがない。この5勝に続く4勝(ドリームジャーニー、オルフェーヴル2勝、ゴールドシップ)を上げているのが、そのサンデーサイレンス産駒のステイゴールドであり、さらにアグネスタキオンからダイワスカーレットが、ネオユニヴァースからヴィクトワールピサが、そして昨年はディープインパクト産駒のサトノダイヤモンドが勝っており、今後、サンデーサイレンス系からどれくらいの有馬記念馬が出るのか、興味は尽きない。

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