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【エピローグ】ラストランを終えて……

【エピローグ】ラストランを終えて……

【エピローグ】ラストランを終えて……

 中山の舞台で行われた第62回有馬記念はキタサンブラックが逃げ切り、有終の美を飾った。これで実に7つ目のGIタイトル。テイエムオペラオーを抜き歴代賞金王の座にも輝いた。

 キタサンブラックと鞍上の武豊騎手がそこで示したのは、一分の隙もない完璧な強さ、2分33秒6の濃密な「王者の時間」だった。最終レース終了後に開催されたお別れセレモニーには5万人ものファンが集い、別れを惜しみ、そしてオーナーの北島三郎氏はスタンド前で愛馬のために歌った。この様子は一般メディアでもトップニュースとして報じられた。

 キタサンブラック最後の走りは筆者の目にどう映ったのか。競馬史に残る1日となった2017年12月24日を振り返る。

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2017/12/28

全1章

著者について

島田 明宏

島田 明宏

Shimada Akihiro

作家。1964年札幌生まれ。ノンフィクションや小説、エッセイなどを、Number、週刊ギャロップ、優駿ほかに寄稿。好きなアスリートは武豊と小林誠司。馬券は単複と馬連がほとんど。趣味は読書と読売巨人軍の応援。ワンフィンガーのビールで卒倒する下戸。著書に『誰も書かなかった武豊 決断』など多数。『消えた天才騎手 最年少ダービージョッキー・前田長吉の奇跡』で2011年度JRA賞馬事文化賞、小説「下総御料牧場の春」で第26回さきがけ文学賞選奨を受賞。最新刊はテレビドラマ原作小説『絆〜走れ奇跡の子馬〜』。

表紙写真:2017年12月24日、中山競馬場 キタサンブラックお別れセレモニー(撮影:下野雄規)

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