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遠近視力回復法の実践の場

遠近視力回復法の実践の場

第2章

遠近視力回復法の実践の場

脳と体が活性化する競馬健康法

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 景色や馬に見とれていると、自然に、遠くに目をやっていることに気付きます。そしてこの行為は、視力回復に繋がっています。私たちの日常では、手元や近場を見ることばかりで、気付くと3m以上先は全く見ていないことがほとんどです。意識して遠くを見ようとしても、都会にはビルが立ち並び、室内では壁ばかり。遠くまで見渡せる空間など、どこにもありません。

 だからこそ、競馬場で遠くを眺めることが大切なのです。さらに、手元の馬券と遠くのコースを交互に見れば、これはまさに遠近視力回復法の実践にもなります。

 さらに、いったんレースが始まれば、今度は誰はばかることなく大声で応援することができます。普段の私たちは、周囲を気遣って、あまり大きな声を出す機会は持てません。でも、競馬場なら誰に遠慮する必要もなし。こうして大声を出せば、血行がよくなりますし、腹筋が収縮してお腹の働きもよくなります。

 思い通りにレースが運んだ時には、喜びを爆発させて大いに笑う。笑いは副交感神経を刺激するため、免疫力が30%アップするという説もあるくらいです。


気付けば6千歩以上のウォーキング

 その日のレースが始まる前に、私が必ず行くところ、それはパドックです。ここで馬を観察し、予想の専門紙と照らし合わせる。1つのレースで16頭いれば、16頭を細かく見るため、だいたい20分くらいかかります。

 そして「この馬は専門紙には印がついていないけど、今日はこの子は元気があってよさそうだ」とか、「この子は踏み込みが逞しくていいな」と、自分なりの見方で判断する。

 はじめに買おうと予定していた馬ではなく、専門紙で取り上げている馬でもないのに、「調子がよさそうだ」と感じた馬の馬券を買うことは、たびたびあります。それが当たる確率というのは、さほど高くはないのですが、時には2着や3着に入ったり、1着になることもある。こうなると、「自分が馬を見る目も、そう間違ってはいないんだな」と、自己満足に浸ることができ、とても嬉しくなってきます。

 1日に12レースあると、パドックからスタンドまで12回往復することになります。実は、これがかなりの運動になるのです。

 私はいつも万歩計を持って測っているのですが、たとえば中山競馬場でパドックから自分のいる3階席まで、12レース分の往復歩数を見ると、平均して6000歩以上は歩いています。発売の締切直前には、窓口まで走ることもあるので、これらを足すと7000〜8000歩くらいにはなります。家から競馬場まで電車で行くとしたら、その歩数も入れれば、優に1万歩は超える計算になります。健康のために歩く、1日分の歩数としては、充分すぎるくらいでしょう。

 日常生活では、オフィスに籠っていたり、車の移動ばかりだったりで、歩く機会はそう多くはないものです。運動不足でメタボリック症候群が気になるなら、競馬場のパドックと座席の往復は、格好のウォーキングコースと言えます。これはまさしく心肺機能をよくする健康法なのです。

 競馬を楽しむことで、寝たきり老人になってしまう不安を取り除く効果も期待できます。女性の場合、要介護の主な原因は骨折・転倒や関節疾患といった運動器障害の割合が全体の約3割を占め、男性の3倍にも上っているのです。女性の方には尚更ですね。

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