ケンタッキー州はバーボンウイスキーによって名馬の産地になった。これは事実である。その歴史はなかなかに興味深いものがある。
まずはバーボン。トウモロコシを主原料にしたこのウイスキーだが、何故にケンタッキーで生まれたのか。これは第3代大統領となるトーマス・ジェファーソンがヴァージニア州知事だった時(1779〜1781年)、アパラチア山脈西に位置するケンタッキー郡に永住して、土着穀物であるトウモロコシを栽培する者には60エーカーの土地を与えるという奨励策を打ち出したのが大きい。当時ケンタッキーは広大なヴァージニア州の一部だったのある。
ケンタッキーがヴァージニアから分かれ、州に昇格したのは1792年(15番目の州)のことになる。
奨励策実施とともにケンタッキーに入植した多くがドイツ系、アイルランド系、スコットランド系の移民たちだった。その中にはアパラチア山脈の東側、つまりアメリカ東部でライ麦を主原料にしたライウイスキーをつくっていたものたちがいた。彼らは農作業をしながら、余剰のトウモロコシを主原料にして蒸溜を始めたことでバーボンウイスキーが誕生する。
ただし
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