目次

地方競馬の“ダービー”を勝つ種牡馬たち

地方競馬の“ダービー”を勝つ種牡馬たち

第6章

地方競馬の“ダービー”を勝つ種牡馬たち

思わず応援したくなる!マイナー血統の魅力と“今”

目次

 南関東競馬の公式ウェブサイトでは1998年から現在までの各競馬場と南関東4場のリーディングサイアーランキングを確認できる。地方競馬の種牡馬の趨勢は中央競馬とは別世界。種牡馬ランキングを見ていても、自らの不勉強を恥じながらも、聞き慣れない種牡馬の名前が点在している。中央競馬ではダントツの種牡馬成績を収めるディープインパクトが「南関東・収得賞金順」では38位。その上の37位にはディープインパクトの1歳年上の全兄・ブラックタイドと、それぞれ出走回数の違いなどはあるもの“逆転現象”が起きている。中央でディープに次ぐ種牡馬であり、ダートも得意とする産駒も多いキングカメハメハでさえ13位だった。

 さて、そのディープインパクトとキングカメハメハは過去6年中5回で「日本ダービー」優勝馬を輩出と、こと日本ダービーにおいては近年の独占的な血統。“サンデーサイレンス持ち”かという観点で見れば、過去10年の日本ダービー馬は2010年のエイシンフラッシュを除き9頭が当てはまる(サンデーサイレンス自身、6頭の日本ダービー馬を送り出している)。

■「日本ダービー」でなくても、ファンの喜びはそこにある

 そんな“ダービー”においても、地方競馬では様相が一変する。種牡馬として中央競馬ではあまり目立たないが、現役時代に競走馬として名を馳せた馬も多く、当時応援していた馬の仔がたとえ「日本ダービー」でなくとも“ダービー馬”になるとなれば、ファンとしては無常の喜びであるし、応援に熱も入ってしまうだろう。

 2017年6月15日の園田競馬場。先手を取った川原正一騎手騎乗のブレイヴコールが、そのままゴールまで粘り切り、直線で猛然と追い上げてきたスリーピーアイをアタマ差振り切り優勝した。そのレースは「兵庫ダービー」。2011年には兵庫の雄・オオエライジンが勝利したレースで、その後同馬が南関東でも勝利を挙げ、全国区の馬となったように、非常に重みのある競走だ。

この続きはスーパープレミアムコースに
登録すると、読むことができます。

すでに登録済みの方はここからログイン

  • netkeiba Books+は、定額読み放題のサービスです。
  • 簡単な手続きで、netkeiba.comにあるすべてのコンテンツがご利用いただけます。

人気のブック

© Net Dreamers Co., Ltd.