ここまでは特徴的な、インパクトのあるレースを取り上げてきたが、強い馬が堅実なレース運びをしてきっちりと勝ち切ったレースも忘れてはならない。
2001年、天皇賞(春)。
1番人気は絶対王者のテイエムオペラオー。
同世代で、4歳時(旧表記)の菊花賞でオペラオーを破っているナリタトップロードが2番人気。3番人気はメイショウドトウ。前年は宝塚記念から有馬記念まで、G1で4回連続オペラオーが立ちはだかり2着だった。そろそろ一矢報いたいと、打倒オペラオーに燃えていた。
この時代の中長距離路線は、テイエムオペラオーを中心に回っていた。それもそのはず、前年はG1、G2のみに出走し、すべて1番人気の支持に応え8戦8勝。これまでも幾多の名馬が出現してきたが、1年間という区切りにおいてこれほどまでに完璧な成績を残した馬は、後にも先にもいない。
ところが、
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