ハイセイコーが盛り上げた1970年代前半が「第一次競馬ブーム」だったとすると、オグリキャップ、メジロマックイーンといったスターホースが活躍した1980年代後半から90年代前半にかけては「第二次競馬ブーム」だった。その第二次競馬ブームのころ、「競馬好きの作家」として、まず名前を挙げられたのが山口瞳(やまぐち・ひとみ、1926-1995)だ。
山口は、1926(大正15)年、東京で生まれた。小学生のとき、父に「御殿場の競馬場」に連れて行ってもらい、戦後再開された戸塚競馬場に自ら足を運ぶようになる。その後、国立に住むようになってからは、東京競馬場をホームグラウンドとして通いつめる。土日とも朝から足を運んでいた。
作家としてもコツコツと書きつづけ、着実にステイタスを築き上げた。
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