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強さを随所に示しながらも大舞台で見せた“綻び”

強さを随所に示しながらも大舞台で見せた“綻び”

第5章

強さを随所に示しながらも大舞台で見せた“綻び”

ゴールドシップ  多くのファンを虜にした芦毛の“気分屋”

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 2歳時のゴールドシップは、札幌2歳ステークスのあと、暮れにもう1戦出走している。12月24日、阪神競馬場でのラジオNIKKEI杯2歳ステークス(G3)だ。

 このレースでは、これまでのような、ゲート内での首の上げ下げはしていなかったようだ。だだ、映像をよく見てみると、スタート時(ゲートが開く瞬間)、左、すなわち4番枠のシンゼンレンジャーのほうを向いている(ゴールドシップは3番枠)。ゲートが開くと、「あれ?」という感じで一瞬出遅れ、鞍上・安藤勝己の合図でハッと気付いて走り出す。安藤騎手はグイグイと押して、前に出していく。

ゴールドシップ

2011年ラジオNIKKEI杯2歳S

 結局、このレースも2着。3コーナーを回って仕掛けて、4コーナーでは先頭集団に並びかけるも、外目を回ったぶん、直線入口では中団に。ここから頑張って伸びてはいるものの、2着をギリギリで捕らえるところまで。それでも敗因は「スタート」とハッキリしているため、レース後の関係者のコメントもポジティブなものが多かった。

 ゴールドシップの3歳初戦は、2012年2月12日の共同通信杯(G3)。鞍上にはその後、長くコンビを組むことになる、大ケガから復帰して間もない内田博幸騎手。内田騎手がレース後に「普通に出てくれ、それだけに集中していました」と語ったように、陣営にとっては「スタートがすべて」という認識で一致していた。

 スタート自体は五分。ただし、いつものようにダッシュは鈍い。内田騎手は手綱をしごいて前へと出して、3、4番手でレースを進める。そして、直線。逃げ粘る1番人気のディープブリランテを残り100mでかわすと、そのまま押し切ってゴール。内田騎手には復帰後初重賞勝利を、須貝師には開業以来初の重賞勝利をプレゼントした。

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