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ところどころに素質の片りんをうかがわせた若駒時代

ところどころに素質の片りんをうかがわせた若駒時代

第3章

ところどころに素質の片りんをうかがわせた若駒時代

ジェンティルドンナ “貴婦人”という名の女丈夫

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 牡馬相手の重賞レース、シンザン記念(G3)を勝ったことで、春の目標は牝馬クラシック戦線と決まった。ところが、ここでジェンティルドンナにアクシデントが襲い掛かる。2月9日の追い切り後に熱発を発症。陣営は、調教スケジュールの再調整を余儀なくされたのである。

 体調を見ながらの調整となったが、桜花賞(G1)前のステップレースとして最終的に陣営が選んだのは、3月3日の阪神競馬場、チューリップ賞(G3)、芝1600mだった。そして、このレースから、このあとしばらく主戦騎手を務めることになる岩田康誠騎手が騎乗することに決まった。

 直前追い切りでは、雨で時計のかかる馬場状態だったとはいえ、栗東の坂路で56.3-41.2-13.5(4ハロン‐3ハロン‐1ハロン)というタイム。同レースに出走する僚馬エピセアロームが同じコースで54.0-40.0-13.6というタイムを出していることを考えると、時計的にはやや物足りないものがあった。

 しかし、石坂師は「熱発の影響はないと見て、先週、今週とビッシリ追った。思いのほか、しっかりと動けていた」とコメント。馬の動きを見て、問題なしと判断し、レースに向かうことになった。

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