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桜花賞から始まったヴィルシーナとの激闘譜

桜花賞から始まったヴィルシーナとの激闘譜

第4章

桜花賞から始まったヴィルシーナとの激闘譜

ジェンティルドンナ “貴婦人”という名の女丈夫

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 2012年4月8日、第72回桜花賞(G1)のゲートが開いた。

 ジェンティルドンナは好スタートから、中団やや後方まで下げていく。直線、内で先行馬たちが叩き合うなか、ジェンティルドンナは外から加速する。残り200mを切って、ジェンティルドンナ、ヴィルシーナ、アイムユアーズの3頭が抜け出す。

 残り100m。ヴィルシーナが半馬身ほど前に出た。だが、ゴール直前でジェンティルドンナがぐいっと伸び、ヴィルシーナを半馬身差、差し切ったところがゴール板だった。ジェンティルドンナが勝利し、牝馬クラシック1冠目を手にした。

 2着ヴィルシーナのオーナーは、「大魔神」の愛称で知られた元プロ野球選手・佐々木主浩氏。ゴール前、半馬身ほど前に出たときは「勝った」と思ったという。「悔しいね。最後はだいぶ力が入ったし、かなり声が出た。テーブルを叩いて応援して、手が腫れました」と述べた。

 ちなみに、ヴィルシーナは前走、ジェンティルドンナが熱発を発症した週の土曜日、2月11日のクイーンカップ(G3)で勝利を収めている。このときからすでに両馬の因縁は始まっていたのかもしれない。

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