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クラシックディスタンスに滅法強い一方で短距離、ダート戦は苦手

クラシックディスタンスに滅法強い一方で短距離、ダート戦は苦手

第3章

クラシックディスタンスに滅法強い一方で短距離、ダート戦は苦手

丸ごと! ディープインパクト

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 産駒が、当たり前のように1億円以上の金額で取引されるようになったディープインパクト。これだけ高額で売買される最大の理由は、馬主がクラシック制覇への夢を持てるからに他ならない。2011年から2018年までの8年間で、クラシック15勝の成績はダテではない。

 クラシックを勝てるということは、同時に中長距離に強いことを意味する。距離別データをみても、勝率が高いのは芝2100m〜2400m(勝率15%)と、芝1700m〜2000m(勝率14%)で、芝のマイル〜中長距離戦で優秀な成績を残している。なかでも、ダービーとオークスが行われる芝2400mの勝率は18%で、最も得意な距離にしている。ディープ産駒の持ち味は瞬発力。スローペースで脚をため、末脚勝負に持ち込みやすい芝2400mはディープのドル箱なのだ。

 同じ芝でも、1400m以下の短距離戦になると成績はやや落ちる。芝1200mの勝率は10%、芝1000mに至っては16年〜18年の3年間で17頭が出走して1着はゼロ。芝1400m以下の短距離戦では、そこまで信用できる種牡馬ではない。

 ダート戦になると、成績はさらに低下する。そもそもディープ産駒は、芝で使うことを想定して育てられている。芝ではなくダートを使う馬は、瞬発力が一枚落ちるというケースが多いのだ。過去3年間のダート戦勝率は7%。

 とくにダートの短距離戦は鬼門で、ダート1000〜1300mの勝率5%、ダート1400〜1600mの勝率も4%、複勝率もさほど高くない。先行力や立ち回りの巧さが問われるダートの短距離戦では、ディープインパクトの持ち味が生きないのである。ダート短距離戦でディープ産駒が人気を背負っているようなら、疑ってかかるのが正解である。

 デビュー戦でどの距離を選択したかは、将来性の目安にもなる。18年末までに34頭の平地GI馬を輩出しているが、そのうち33頭は芝1400m以上の新馬戦でデビューしていた。唯一の例外は、芝の1200m戦でデビューして18年のJBCレディスクラシックを制した牝馬のアンジュデジールだが、JBCレディスクラシック自体がダートの交流GIで、そもそも本来のディープ産駒の活躍の場とは大きくかけ離れている。

 ほとんどのディープ産駒は、クラシックを見据えた距離―――牝馬なら芝1400m以上、牡馬なら芝1600m以上の新馬戦から使いはじめるのが基本。短距離やダートでデビューするディープ産駒には、何かしらのマイナス材料や不安材料があるとみていいかもしれない。GIなどでディープ産駒の取捨を決めるときには、新馬戦の距離をチェックしてみてほしい。

ブックス

ディープインパクト産駒の距離別成績

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