第3章で取り上げたオルフェーヴルの豪快さもすごいが、同じステイゴールド産駒のゴールドシップも負けてはいなかった。実力は間違いなく一級品のものを持ってるが、気分屋で、のらないときはまったくといっていいほど走らない。だから、馬券ファンも扱いに困る。しいて分析するなら、高速馬場が苦手で力のいる馬場が得意という印象を持っていた人も多いだろう。
実際、開幕2週目の京都で行われる天皇賞は2年連続上位人気で敗れ、梅雨時の阪神で行われる宝塚記念は連覇した。この年も同じような結果になると思っていたファンも多かっただろう。しかし、そうはならないところが競馬のおもしろさであり、なによりもこの馬の魅力である。
さて、本題の2015年天皇賞(春)。
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