生産馬や、育成馬の活躍で莫大な収得賞金を得たメジロ牧場ではあったが、それでも、新たな調教コースを作ったり、高額な繁殖牝馬を導入するなどの、大きな投資は行ってこなかった。
「雪が降り積もっても乗り馴らしができるようにと、もの凄く太い鉄骨を入れて作った、屋内運動場に数億円をかけたのが、最大の投資かもしれません。ただ、活躍馬を毎年のように送り出している一方で、その先の方針が読めなくなってきたのも事実でした」
この頃に一流の繁殖牝馬を連れてくるというやり方もあったのかもしれません、とも岩崎氏は語る。
競馬の賞金で牧場を経営していたメジロ牧場としては、必要経費は少ないながらも、確実に賞金を手にすることができる方法論として確立されていたのは、自己牝馬と、メジロマックイーンやメジロライアンのような、自己所有する種牡馬との配合だった。
実際にメジロライアンは、
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