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最高の舞台で最高の結果として結実したみんなの想い

最高の舞台で最高の結果として結実したみんなの想い

第5章

最高の舞台で最高の結果として結実したみんなの想い

スペシャルウィーク (上)

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「武豊はダービーを勝てない」

 日本ダービーを、連覇を含む通算5勝(執筆時現在、歴代1位)している騎手に対して、当時、こんなことがまことしやかに囁かれていたとは、若いファンの方々はにわかには信じられないかもしれない。しかし、事実である。

 1988年の菊花賞をスーパークリークで勝ち、史上最年少のクラシック制覇を成し遂げるなど、すでに押しも押されもせぬナンバーワンジョッキーとなっていた武豊騎手。しかし、これまで9度挑戦した日本ダービーにはいまだ手が届いていなかった。

 その栄冠に最も近づいたのは、この2年前。大本命馬ダンスインザダークで臨んだ第63回日本ダービーだった。直線、力強く抜け出し、まさに勝利に手がかかったかに思えたその瞬間、後方からとんでもない末脚で追い込んできた7番人気のフサイチコンコルドにかわされ、クビ差の2着と敗れた。

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