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不利な枠順に泣いた1冠目の雪辱を期して

不利な枠順に泣いた1冠目の雪辱を期して

第4章

不利な枠順に泣いた1冠目の雪辱を期して

スペシャルウィーク (上)

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 クラシック第一弾の皐月賞に向け、スペシャルウィーク陣営は順調に調整を進めていた。体重はやや重めだったが、追い切りの時計は十分に速い。ダービーを視野に入れながらの調整ということもあり、白井寿昭調教師としては、これ以上、強い調教をするのはマイナスだと考えた。

 陣営にとって誤算だったのは、中山競馬場の仮柵と馬場状態、そして枠順だった。中山競馬場の内側の仮柵が皐月賞の2週間前に取り除かれ、仮柵が取られたばかりの内側数メートルはきれいな走りやすい馬場となり、仮柵の外側はずっと使い詰めでボコボコに荒れた馬場状態だった。飛びの大きいスペシャルウィークにとって、荒れた馬場はかなり不利だ。

 さらに、引いた枠順も最悪だった。なんと18頭立ての18番。大外である。逃げ馬セイウンスカイは2枠3番。3番人気のキングヘイローは6枠12番だったが、前で競馬をする馬なので、早めに前に出て内側に位置を取るだろう。

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