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「地の果てまで伸びる」対「天まで昇る」

「地の果てまで伸びる」対「天まで昇る」

第4章

「地の果てまで伸びる」対「天まで昇る」

時代が生んだ世紀の一戦 1992年天皇賞・春 〜トウカイテイオーVSメジロマックイーン

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 骨折の癒えたトウカイテイオーが栗東トレーニングセンターへ戻り、初めての調教時計を出したのは、ダービーから9カ月近くが経った2月22日のことだった。

 復帰戦は4月5日の大阪杯、そこから4月26日の天皇賞・春へ。一方、メジロマックイーンは3月15日の阪神大賞典をステップとして、天皇賞・春の連覇を目標とすることとなっていた。

 トウカイテイオーの新たなパートナーには、岡部幸雄が決まっていた。それまで乗っていた安田隆行が調教師試験に注力したいという意向を持っていたこと。また将来の海外遠征を踏まえ、国際経験の豊かな鞍上をという主旨の乗り替わりだった。

 後に岡部は新聞のコラムで「テイオーへの騎乗依頼が舞い込んだのは、25年間の騎手生活で最高の栄誉」と表現した。じつはそれまで岡部は「トウカイ」を冠とする内村正則オーナーの馬、栗東の松元省一厩舎の馬ともに、1度も乗ったことがなかった。

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