日本ダービーを勝ったことで既に歴史的名馬となったウオッカだったが、その後約2年間、紆余曲折ありながらも競馬界をけん引する活躍を見せた。ダイワスカーレットとの死闘を制した天皇賞・秋(2008年)や、2センチ差でオウケンブルースリを封じたジャパンカップ(2009年)など、類まれな勝負強さでG1を計7勝し、名実ともに過去の歴史的名馬と肩を並べた。
本著ではタニノギムレットとウオッカのダービー“父娘”制覇に焦点をあてて、その背景や偉業達成までの経緯を紹介してきた。
谷水信夫・雄三オーナーの親子の歴史。カントリー牧場の約半世紀にも渡る栄光と苦悩。戸山為夫と森秀行、松田国英と角居勝彦の師弟関係。人と馬の縁があり、それらが綿密に絡み合って壮大な物語が生み出された。
そして、この物語はまだ終わっていない。
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