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もどかしき日々

もどかしき日々

第6章

もどかしき日々

その“もどかしさ”が好きだった 〜ステイゴールド物語〜

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 春の天皇賞で2着となったことで、ステイゴールドの次なる目標は宝塚記念ということになった。ただ、天皇賞で2着に来たとはいえ、勝鞍で見れば3勝馬。準オープンすら勝てていないのが現実。どこかで勝って、勝ち癖をつけ、勢いをつけて大きなレースに臨みたい。

 陣営が狙いをつけたのは、6月13日の目黒記念(G2、芝2500m)だった。トップハンデながら、57キロで出走できるのは好条件。天皇賞2着の走りをしてくれれば、G2なら難なく勝てる…とは必ずしもならないところが、競馬の大いなる魅力でもある。

 当日は朝から雨が降り続き、馬場状態は重馬場。泥水が跳ねるほどの道悪に、小柄、かつトップハンデは堪えたか。結局、3着に入るのが精一杯だった。

 しかし、この敗戦で立ち止まっているわけにはいかない。次戦の宝塚記念に向け、陣営は必死の調整を続けた。幸い、ステイゴールドの状態は上昇カーブを描き続け、陣営に「天皇賞以上のデキ」といわしめるほど、いい状態でレースに臨むことになった。

 レースはハナを奪った快速馬サイレンススズカがペースを作る。ステイゴールドは中団やや後方から折り合いに専念する。3コーナーを回ったあたりから仕掛け、2番手まで進出。直線では「もしや」と思わせるが、サイレンススズカはやはり強かった。ここから二の脚を使ってさらに伸び、ステイゴールドは4分の3馬身届かず、2着となった。

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