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最終直線〜世界へ広がる『最強馬』の遺伝子

最終直線〜世界へ広がる『最強馬』の遺伝子

第5章

最終直線〜世界へ広がる『最強馬』の遺伝子

モーリス ラストラン回想録

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 朝日杯3歳Sをレコード制覇。当時の2歳馬として日本競馬史上最高レーティング獲得。史上2頭目となるグランプリ3連覇。───これはどれも、モーリスの祖父であるグラスワンダーが成し遂げたものである。

 史上最強世代のひとつに数えられる98年クラシック世代で、グラスワンダーは───外国馬だったためクラシックへの出走こそ叶わなかったものの───実力人気ともに中心的な存在だった。

ブックス

1999年有馬記念

 しかし、その記念すべきスタートとなる2001年、日本競馬界にはサンデーサイレンス旋風が巻き起こっていた。1994年の年末に初年度産駒フジキセキが全勝で朝日杯3歳Sを制覇すると、2世代目からはダンスインザダーク、3世代目からはサイレンススズカ、ステイゴールド、4世代目からはスペシャルウィークを輩出。

 それに続いてアドマイヤベガ、アグネスフライトがダービー馬となると、2001年にはデビューから4戦全勝で皐月賞を制覇したアグネスタキオンが登場。目の前で繰り広げられるサンデーサイレンス産駒の躍進に、生産者の目は釘づけとなった。

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