競馬の世界には、「ダービー馬はダービー馬から」という格言がある。実際、日本のダービーでも2017年までに11組の親子制覇が達成された。その中で、ひときわ目を引くひと組の親子がいる。タニノギムレットとウオッカ。そう、唯一の“父娘”制覇だ。ウオッカのダービー制覇は、「64年ぶりの牝馬による制覇」というそれ自体がひじょうにドラマチックなレースであったが、そこにいたるまでに、数十年にも渡る壮大なストーリーが連綿と紡がれていた。本書では、タニノギムレットとウオッカのダービー制覇までの軌跡をたどり、競馬の魅力に迫っていく。
写真提供:下野雄規(目次、表紙、第1、2、3、6章)
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